むかしね。学生がパソコンなんて買えなかった頃のおはなし。
あなたの初めてのコンピュータは?
最初にパーソナルコンピュータっていう名前を聞いたのは、まだ高校生の頃だったかな。日本電気という会社が”個人向けのコンピュータ”ってものを売り出したらしいというのは聞いていた。個人で「コンピューター」が20万円くらいで買えるらしい。「個人でこんぴゅうたぁ買えるの?すげえじゃん」ってくらいの感覚だったかな。コンピュータがあれば何でもできるんだよね。
コンピュータを初めて触ったのは高校の授業でのことだったけど、その話はまたいつか。(今考えたら当時としてはスゲぇ最先端の授業だよな!
20万円なんて高校生にとってはとんでもない大金。アルバイト程度の稼ぎでは到底手が出るような金額じゃない。ましてやコンピューターって”何に使えるのかもワカンネェ代物”だよ。感覚的には今の高校生がVision Proを買うって言い出すくらいの感覚じゃないかな。(AR/VRの方がまだ使い方の想像ができるけどね)
…と、その時は”夢のまた夢”っということで、しばらくのあいだコンピュータのことは忘れてしまってた。
数年後の進学してから初めての夏休み。帰省してきた高校時代の友達と集まったことがあったんだ。そのとき友人の1人が奇妙なものを持ってきてた。電卓の化けみたいな厚さが2センチくらいで縦ヨコ10×20センチくらいの横長の長方形。電卓と違って数字だけでなくアルファベットのキーがたくさん付いてるし、液晶が横長で広い。
「なによそれ?」
「ポケットコンピュータ。これがポケコンよ」
「え??コンピュータなん?ちっちゃ!!」
「こうしてな」自慢げに数字をパチパチ入力
『5050』と表示
「1から100までの合計」
「ほんとかよww」
もちろん、さっと検算なんて暗算じゃムリ
「じゃぁ1から10までは?」
『55』
「へぇ!あたってるじゃん」
周りに皆が集まってきた。「じゃぁ、1から10000までは?」
さすがに表示まで数秒かかった
『50005000』
うぉ〜と声が上がった
「スゲえじゃん、コンピュータってこんなに早く計算できるんだ」
プログラムを入れると何でも計算してくれるんだとか、(電卓版の)インベーダゲームも作れる等々と説明を聞きながら、
「これ、絶対欲しいぃぃぃぃぃぃぃぃ〜い!」
夏のアルバイトが終わるちょうどその頃、CASIOから新型のポケコン(PB-100)が発売された。なんと¥14,800 これなら買えるぞ! (友人から見せてもらったのはSHARP製で3万円以上したらしい。)
オレが初めての手に入れた”パーソナルコンピューター”だ。
余談だけど、この少し前までのTVドラマなどではパソコンの扱いというか描かれ方は、言葉で話しかけたらピコピコカチャカチャって音がしてから一瞬でなんでも答えてくれるし、キーボードをバチバチ打つだけでとんでもない予測計算を一瞬で画面表示(それもキャラクター表示ww)したりとかが普通。そんなコンピュータが普通の刑事ドラマで描写されたりして、それも度を超したスーパーマシンとして描かれているのが当たり前だったんですよ。当時でも「ありえねーww」とツッこむのは一種のお約束だった気がしますね。
今では音声でコンピュータ(スマホ)に指示するのは、SiriやAlexaなんかでは普通に実現できてるんですよね(すげぇ)。Copilotやbirdでは、言葉での問いかけにAIが音声で答えて("応え"じゃなくて)くれるってのは、もう始まってる。
まぁ、ウチの各部屋の照明も「コンピュータ あかりをつけて」とお願いするだけで、すぐに点けてくれるんだよ。スゲぇだろwww😅(これは”応え”ですねww)